山本五十六「太平洋戦争70年目の真実」

 総合艦隊司令長官「山本五十六」――太平洋戦争70年目の真実―― 2012-02-22……派手なアクションシーンも、見新しい戦闘シーンもない。真実に基づいて作られた山本五十六の姿を映しだした映画であろう。それだけに平和と言う意味と、過去になぜ日本国民は大きな過ちを犯したのか? またその過ちを繰り返さないためにも全国民が事実を再認識すべきだと感じました。

 1939年頃から山本五十六が1943年に前線基地を視察する途中に追撃され命を落とすまでの間を「なぜ戦争を始めたのか」という問いかけを主題に物語は進みます。

 日本・ドイツ・イギリスの三か国で軍事同盟を結ぶ話が持ち上がります。

 だが山本五十六をはじめとした、ごく一部の人間は反対を表明します。

 10倍以上の国力があるアメリカと戦争を始めても勝てる見込みはない、と判断していたからだ。

 その動きの甲斐があり、やがて三国同盟問題は国民の関心から外れていく。だがナチス国防軍の動きが変わると共に、再び国民の声として三国同盟問題が持ち上がり、後押しされる形で締結された。アメリカとの開戦を回付することは不可能と判断し、山本五十六はハワイの真珠湾を攻撃することを決定した。

 さて個人的な感想ですが、第二次大戦を始めた人物は「山本五十六」とされている。実際に現場を見た訳ではないが様々な資料を基に想定すれば山本五十六が戦争を始めた事に成る。もちろん本人にすべての責任があるとは思っていませんし、世間一般から言っても山本五十六を悪くいう人はいないだろう。むしろ戦争に反対していた人物として知られている。

 そして山本五十六を演じた役所広司は語っている「どうして戦争が始まったのか」その理由をこの映画を通じて考えて頂きたいと。人類の歴史を振り返ると、戦争の二文字を避けて通ることはできないだろう。同じ人種が結束し他の人種と戦う。それは我が身を助ける為でもある。その一方で戦闘は自らのエゴが生み出している。十分な陣地があっても更なる陣地を求める。

 さらに、好戦的な人種がいる事も事実だ、それは国民性から生まれると私は考えている。と同時に置かれている処遇、環境、国の政策など、独特な条件が揃った時、人々は戦いを求めるのかもしれない。実は民衆心理が一番重要な分かれ目ではないだろうか? もっと正確に言えば、ほんの一握りの集団が幻を作り出し、幻こそが我々の進む道である、と唱えるからに違いない。

 個人的に戦争体験はないが、今の日本を見ているとあまりにも平和ボケをしているように感じる。あまりに些細な事で知人を殺して、他人の金を横領し、通りすがりの人物を襲う。そして肝心な事に気づいていない。今の日本が置かれている経済状況はあまりにも悲惨である。日本の借金(発行済みの国債)は800兆円を超え、その他の分かりにくい借金も含めると1000兆円を超えていると推測されます。(借金の定義で金額が変わります)

 その1000兆円をいったい誰が返すのか? そして少子高齢化の問題、さらには付随して発生する福祉の問題。これらは全て日本国民が税金の形で背負わされます。その事実に気づく人は残念ながら少ない、というのも一般的なサラリーマンの場合は給与明細を手渡されて銀行に振り込まれます。給与明細を見ると確かに厚生年金とか税金の項目で天引きされていますが、現在手元にある現金から支払う訳ではなく、実感が非常に少ない。

 私の場合、2010年まではサラリーマンだったので支払っていた厚生年金や税金に対する感情は「こんなものだろう」程度しかありませんでした。ところがある事情により退職後、フリーとなり自分自身で税金、国民年金を払う立場になると現実を実感する事に成りました。例えば私が10000円の売り上げを上げると税金は38%も支払う事に成ります。

 このように日本という小さな船は今や沈没寸前と成っています。この状況を打破するにはどうすれば良いのか? 1900年初頭であれば答えは簡単、他国領域を奪取する事でした。つまり戦争により自国の領土を増やし。地元民は奴隷同様の扱い、土地から得られる産出物で利益を出すという考えです。この様な乱暴な考えがあったから戦争が起こったわけですが、実はこれを主導したのはごく一部の人間です。

 この状況を現在に当てはめると「馬鹿な政治家たちが勝手に法律を作り上げ、他国との戦闘を始めるかも知れない」ことを示しています。先ほども述べましたが日本国民は長い間、戦争に触れていない為に平和ボケをしていると言えます。ゆえに「戦争なんて起こるはずがない」という無意識の認識をしているようです。ですがごく一部の政治家が間違った道を歩み始め、気付いた時には第三次世界大戦がはじまっていた、なんて事に成らないよう、心から祈るばかりです。

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