ALWAYS三丁目の夕日‘64

 ALWAYS三丁目の夕日‘64 2012‐02‐24……泣ける、久しぶりに泣ける映画と出会った。映画の構成も上手だと思った。出演者も0歳児から亡くなる寸前の方までいて、人生の縮図と成っていました。さて感想ですが、幸せとはいったい何か、経済状況だけが全てではないはず。だが忙しそうに働く人々を頭に浮かべると、今の日本国民は重要な事を忘れているのではなかろうか? と感じてしまった。

 と同時に、映画館で見る映画とリビングで見る映画の違いを感じる事になった。

 と言うのも、実はこの映画が公開される前日に、テレビで前作品の放映があった。

 このことを知った私は、以前からALWAYSは気に成っていた映画だったのでチェックする事に。

 ところが(私が悪いのだが)駄作のようなイメージを持ってしまった。

 一番の要因は飲酒である。アルコールは時として感性を鈍らせるのか、ALWAYSに対する興味が無くなったのである。さらにリビングという場所はテレビ以外にも様々な物が置いてあり、ちょっとした瞬間に物語以外の「何か」に目線が動くことがある。

 その結果、ストーリーそのものが分からなくなり興味を失うのだろう。その反面映画館という場所は映画以外に何も見えないので興味を失うことはない。もちろん映画そのものが面白くなければ、つい眠るという可能性もあるが、元々映画として制作された物語である以上、映画館で見るのが本性だと、最近に成って強く思うようになった。

 物語は題名にもある通り、1964年の日本を再現している。だからと言って懐かしさを追った映画ではなく、日本国民が本来持っていた人間性を追求した作品と言えるだろう。いつの世も経済活動があり、競争する相手が存在する。その中で近所に住む人間同士が助け合って生きていく。これが本来人間としての姿だろう。

 そして競争相手がいるからこそより価値の高いものを生み出していく。だがライバルの存在は意外な人物だったり、競争する相手の本当の気持ちなど知らなかったりする場合も多い。だがそれもお互いの距離が縮まれば、誤解であることに気づき、絆がより強くなる。これは2011年3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震後の「お互いに助け合うことの大切さ」を見れば理解できるだろう。

 また、映画に出てくる人物と自分自身の人生を重ねる瞬間が、映画の場面として何度も登場する。すなわち私自身が映画の中に溶け込んでいくわけで、物語にのめり込むという表現の方が正しいかも知れない。例えば茶川は小説家を目指して生きてきて、私自身も素人ながら小説を書いていて、その頃の自分の姿と重なるわけだ。あるいは実家の父に面会するが、私も家を飛び出した身分なのでその時に心境も解るつもりだ。

 この様なストーリーに仕上げた作品に出合ったのは初めてかも知れない。もちろんALWAYSの世界に溶け込むというのは個人的な意見であり、すべての人に当てはまる事ではないことぐらい理解しているが、ぜひともこの作品は多くの方に見てもらいたいと願います。

 ところで1964年と言えば私が2歳の頃で、当時を生きていたことは間違いない。だがあまりにも幼いから正確な記憶が残っておらず、当時の思い出はあまりにも不明瞭な内容しなかい。東京オリンピックの記憶は全くないし、東京タワーに上ったのは高校の修学旅行が初めてだ。新幹線もその時が初めてだから初期の新幹線がどのような乗り物であったのか知る由もない。

 だが、かすかに残る記憶を辿れば、母は当時、広島でも有名なデパートの食堂で働いていた。その頃噴水型のジュースが流行っていて、幼心にその仕組みが不思議だったのを覚えている。また映画の中で出てきた自動販売機は正確に覚えている。お金を入れて自分で取り出す仕組みで、今とは比較にならないほどチャチナ機械である。

 そう言えば私が住んでいた(両親が働いていた会社の寮)場所には車を所有する人が多かった。ちょうどモータゼリーションの真っただ中で、お互いが競うように車を購入していた。その影響を受けたのか、私自身も車好きになったが、今の若者の車離れを見ると、当時のことが懐かしく思える。

 結局ALWAYSのヒットは、昔を懐かしく思う人間の心を魅了するから、大衆受けする映画に育ったのだろう。ちなみに私が住む広島では、映画を見る人口が減っているという理由もあるだろうが、映画館の閉鎖が相次ぎ、街の中心部ではほんの数ホールしか残っていない。だからこそ私は街中の映画館を好んで鑑賞するようにしているが、この「ALWAYS」に関しては満席で見ることが出来ない日が有ったことは伝えておこう。

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